【専門家が解説】手首の痛みの原因と対処法|放置するとどうなる?
「なんとなく痛い」から「物が持てない」まで――手首の不調、見逃していませんか?
ドアノブをひねったとき、スマホを持ったとき、何気ない動作で手首に痛みが走る――
そんな経験、ありませんか?
手首の痛みは、一時的な疲労から慢性的な疾患までさまざまな原因があります。
放っておくと、手先の細かい動きに支障が出たり、長期間治らない痛みに変わることも。
手首の構造と役割
手首は「手根骨(しゅこんこつ)」という小さな骨が8個集まり、関節を構成しています。
この骨たちは、ちょうど“石を積み上げた橋”のような構造で、繊細な動きを実現しています。
また、そこに腱(けん)や靱帯(じんたい)、神経、血管などが複雑に通っています。
だからこそ、少しのズレや炎症でも痛みやしびれにつながるのです。
主な原因とその特徴
1. 腱鞘炎(けんしょうえん)
とくに多いのがこれ。腱を包む“腱鞘”に炎症が起きる状態です。
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親指側の手首が痛い(ドケルバン病)
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子育て中やPC・スマホを多く使う人に多い
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腫れや熱感がある場合も
👶「抱っこ腱鞘炎」とも言われ、産後のママによく見られます。
2. TFCC損傷(三角線維軟骨複合体の損傷)
手首の小指側の痛み。手をついたときや捻る動作で悪化します。
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ドアノブを回すと痛い
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重い物を持った後にズキっとする
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スポーツや転倒がきっかけで起きることも
🧱例えるなら、手首のクッションがヘタってきて、骨同士がぶつかっている状態です。
3. 関節炎・変形性関節症
長年の使いすぎや加齢で軟骨がすり減って痛むこともあります。
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動き始めにこわばりを感じる
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徐々に関節が腫れて変形してくる
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高齢者や更年期の女性に多い
4. 神経の圧迫(手根管症候群など)
正中神経が圧迫されて、しびれや痛みが出ることがあります。
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手のひら~親指、人差し指にしびれ
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夜中に痛みで目が覚めることも
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中年以降の女性やPC作業が多い人に多発
痛みの場所別:簡単チェック
痛みの場所 | 考えられる原因 |
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親指側の手首 | 腱鞘炎(ドケルバン病) |
小指側の手首 | TFCC損傷、尺側手根伸筋炎など |
手のひら側全体 | 手根管症候群 |
手首の中央 | 関節炎や外傷による痛み |
対処法とセルフケア
✅ まずは安静・アイシング
炎症初期は冷やすのがポイント(慢性痛の場合は温める)。
✅ 手首に負担をかけない工夫
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パソコン作業時のリストレスト
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サポーターの使用
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スマホの持ち方を変える
✅ ストレッチと軽い運動
固まった腱や筋肉をやさしく動かすことも大切。
鍼灸・整体でのアプローチ
鍼灸では、「炎症の抑制」や「血流改善」「神経の興奮の鎮静化」に対して効果が期待されます。
経絡の流れや関連するツボ(陽谿・合谷・神門など)を使って、自然治癒力を高めていきます。
また、整体では使いすぎている筋肉や関節のゆがみを整えることで、根本からの改善を目指します。
放置するとどうなる?
一時的な腱鞘炎でも、放っておくと慢性化して治りにくくなることがあります。
さらに、手首は日常生活で使わない日はない部位。
違和感があるまま使い続けると、ほかの部位(肘や肩)にまで影響が出てしまうことも。
まとめ
手首の痛みは、日常のちょっとしたクセや負担の積み重ねで起こることが多いです。
「気のせいかな?」で済ませず、早めのケアが回復のカギ。
つらさを我慢せず、専門家に相談してみましょう。
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