SLAP損傷

段々と寒さがなくなってきて、暖かい日が続くようになってきましたね。

花粉症の方は、この時期大変ですが気合いで乗り切っていきましょう!笑

 

さて今回はSLAP損傷というものについてお話していきたいと思います。

 

初めて聞いた方がほとんどだと思いますが、これを機に知識として覚えておいて損はないと私は思います。

 

まず、肩関節は上腕骨の骨頭(球状の部分)と、肩甲骨の関節窩(骨頭の受け皿となる部分)で構成されます。

関節窩の面積は骨頭の4分の1から3分の1程度しかありません。このことは肩関節が大きな可動域を持つという利点とともに、不安定性も大きくなってしまう不利な点にもなります。

 

関節窩の辺縁に付着する関節唇という軟骨が、接触面積を広げたり陥凹を深くしたりすることで肩関節の安定性を大きくする役割を果たしているのです。

関節唇は前上方、後上方、前下方、後下方に分けられ、上腕二頭筋腱と関節上腕靭帯がつながっている関節唇上部をSLAP(スラップ=Superior Labrum from Anterior to Posteriorの頭文字)と呼びます。

この部位に引っ張られる力や捻られる力などが作用することで、関節唇が傷ついたり、裂けてしまったりすることをSLAP損傷といいます。

野球での投球、バレーボールでのスパイク、テニスでのサーブやスマッシュといった、手を頭上へ上げるオーバーヘッド動作を繰り返すことで発症することが多いです。

それでは一体SLAP損傷ではどんな症状が起きるのでしょうか??

 

まず、手のひらを下にして腕を伸ばした状態で、上から肩を押さえると痛みが生じます。

先述の通り、スポーツなどでのオーバーヘッド動作時に同様の痛みを感じるので、少しでも違和感がある方は注意が必要です!

 

治療法は、発症してすぐは炎症と痛みが強いため、安静にして(オーバーヘッド動作の禁止)、薬物、注射療法など行ないます。

炎症が落ち着いてきたら理学療法を行いリハビリしていきます。

損傷部位に負担をかけないように、上肢だけではなく体幹、下肢の可動域改善、ストレッチ、筋力強化も行ないます。

野球などのスポーツが原因となる場合は各動作のフォームを確認し、損傷部位へ負担がかかっていると考えられる場合にはその矯正も必要になってきます!

正確な診断のもとに、しっかりとした理学療法を行なえば、保存療法で症状が軽快する場合が多いです!

なので痛みに困っていたら、気軽に整骨院の受診をしてみてはいかがでしょうか??

しかし、3~6カ月たっても改善がみられない場合には手術療法が必要となるので、その場合は整形外科への受診を橋渡ししますのでご安心下さいませ。

 

 

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